4月6日、冬。
山猿goto氏 よりメール。
『雨天強引大決行スポコン練開催!』
『いつもの場所に11時半集合!昼飯休憩無し!ガッツリ滑りましょう!』
お誘いなのか?召集令状なのか?(T-T) ど、どないん?
まあ、
喜んで参加表明しちゃったんだけど♪(^^;)
当日朝から、窓の外はシトシトと雨。
『ホントに行くの?^^;』 的な探りメールを入れたら
『いくのだ!』 との力強いお返事。
安心して装備確認。 補給・非常食の買出しへ寄って集合場所へ。
奥越でも平野部には雪が皆無。
見渡せる周囲の山も、概ね標高千メートル以下の低山は真っ黒だ。
おそらく、ここ1~2週間が福井周辺の雪山の賞味期限。
「今日が地元の雪山さよなら会ですかね・・・」
って話しながら、雪質には全く期待せずに向かったのだが、
途中から、雨は雪になった。
昨日から西高東低の気圧配置で、
今日は福井~石川上空をピンポイントで包むように
-30℃以下の真冬並に強い寒気の塊りが
千切れた雲が流れるように南下してきていて、夕方に掛けて東へ抜けてゆく。
平地上空1500m位でも-6℃。
当然、標高の高い山中では本格的な雪だ。
いかにも北陸らしい牡丹雪が降りしきる中、
装備を整え、いざ! 時刻は丁度正午。
こんな時間から、こんな天候での入山は、
良く知った山域と、そして信頼できるパートナーあればこそだ。
「稜線近くからの風が心配ですね。」
頭の中で様々な要素を足し引きして逆算しながら
引き返し時間等考えながら、
頭の中の行程を固定してしまわずに、常にフレックスな思考を保つ。
序盤で、既に下山してこられたパーティーと擦れ違った。
雪の状態は良いとの情報♪
今日のgotoさんは、『昼練』 の宣言通り、全くペースを落とさず登り続ける。
おまけに無休。
『美味しいトコを最低でも3本滑る』 のがノルマだと早々に宣言。
こ、この時間から? ^^;;;
私はとにかく必死に着いてゆくのみ。。。一度も前に出られなかった。ゴ、ゴメン。
先週まではポカポカ陽気だった。
ツリーホールが発達してきている。
で、
彼の鬼曳きが止まらない。
顔ではニコニコ笑って優しそうに話すくせして、
きっと腹の中はブラックに違いない。
赤鬼でも青鬼でもなく、彼はきっと黒鬼だ。
そう、きっとそう、いや、絶対そう。
鬼。鬼。鬼、鬼鬼鬼ぃぃっ!
ボクは只々ひたすら下を向いて必死に登るしかなかった(T-T)
グングン上げて、時折雪も止んで景色も良く見えてきたが
眺める余裕がない。。。ハァ、ハァ、、、顔が上げられない。
と、止まらんなぁ~
不安になるような強い風も出始めて
時々吹雪になったりする。
ホワイトアウト的になってきたので、離されちゃイカンから頑張って付いてく。
リアルにガチな山猿曳きのお陰で、
入山から1時間10分後には1本目を滑っていた。
この数字、分る者には分る凄さ。
完全な厳冬期の山だが、とんでもない汗だく。
慌てて準備、水分補給のみでGo!
こんな天気だからこそ、
気温の低いこんな時の雪だからこそ、(雪の結晶が崩れずに見えている)
の、
御褒美♪
1本目の斜面は特に、素晴らしく板が滑って
早速gotoさんのネジが外れてしまった(笑)
歓喜の大絶叫を上げながら落ちて行って見えなくなった。
登りばかりか、下りでも必死に彼を追うハメに。
疎林の急斜面から開けた方へ抜ける箇所で、
自分の視界ではそこしかコースが無いと思って飛び込んだ場所が
速度の乗り+カーブの浅さ+傾斜など、様々な要素がドンピシャだったのだろう、
かなり怖すぎる速度だったのだが
直滑降的に落ちる1ターン半程が、
板の負荷を殆ど感じなくなって、正にレールの上を滑る様に落ちてゆく感じが
本当に最高に気持ち良くて、初めて体験する快感だった。
ある程度の速度が出ないと出遭えない領域がある事を
身を持って知ってしまい、
また一段階、山スキーの毒に頭をやられてしまった気がした。
その滑りを、
gotoさんに 「Eric 先生みたい!」 って言って貰えたのだが
Fumi 「エリックさんって誰?(^^;)」
春の雪山のさよなら会なら、てっきり難行苦行の雪質かと思っていたのに
想像以上の御褒美に、二人のテンションは最高潮♪
「ターンを完成させちゃダメ!
一つのターンを終わらせずに、ちゃんと次のターンへ移ること!」
今日も的確なアドバイスを頂きながら、充実の時間。
加重~抜重を意識しながら・・・
ぶはぁっ!
相変わらず体が山側へ逃げてしまい、ズってしまう。悪い癖だ。
登り返し地点で。
二本並んだシュプールの景色が、
昨年の自分には絶対に描けなかった絵だなぁって。。。
眺めながら少し嬉しくなった。
多くの凄い先輩や仲間の滑りを眺めながら必死に付いて行く内に、
どうにか、少しは成長してきたんだろうか?
実感が全然無い。まだまだ、まだまだ酷いモンだ。
今日も良く転んだ。
私の不幸な点は、
周囲を取り囲むスキーヤー達が凄過ぎる事(TT)
目標が高過ぎて、絶対にアノ領域へは辿り着けない気がする。。。
ねぇ、
鬼先生?
登り返しもノンストップ!Go!Go!
2本目はかろうじでガスの切れ間+雪のすだれの中
視界が悪く難儀した。
足裏で会話できない私は、視界不明瞭だと途端に滑りも酷くなる。
オレンジ系のレンズなど、悪条件用のゴーグルも必要なんですね。
色々と身をもって学ぶ。
良く見えていなかったギャップに無警戒で突っ込んで
見事に突き刺さって大転倒!
頭から刺さって一回転!(笑)
山は危険がいっぱいだ。
落ちた先もちゃんと雪の斜面で良かった。
上から良く見えない場所は、もっと慎重に・・・反省。^^;
ありえない短時間で
無事、『美味しい三本』 を終えて
戻り行程へ。
日当たりの良い斜面はもう完全に薮が露出している。
それでも、最後まで貪欲に
登り返し、トラバース、難儀な場所は板を担いででも登り返して、
美味しそうな斜面へ。
ひゃっほ~い♪
ホント、超贅沢な貸切スキー場♪
今日は余りにも早回しな半日練習だったので、
登りも下りも余裕が無く、私は全然山猿ショットの撮影が出来なかった。
かろうじで、1本動画が残っていたが
それもブレブレボケボケで、おまけにgotoさんが薮の向こうへ滑ってっちゃうし
本当に申し訳無し。m(ーー)m
疲れた終盤、車までもうあとちょっとなのに・・・ってトコで
消化試合を雑に行き過ぎて・・・ 恥ずかしいミス。
顔面強打!
あいててて・・・
雪で冷やしながら、失意の帰還。。。
鼻折れてない!?
前歯が見事に上下の唇に刺さって、
口内出血&内出血 (TQT)
(この日記を書いている7日現在、見事なタラコ唇になってます。^^;)
まあ、そんなこんなで
とっても楽しい、超有意義な半日でした。^^
山から下りて帰る頃には雪も上がり、
下界は桜、桜、桜。
ついさっきまでの時間とのギャップが物凄い(笑)
やっぱ春なのね。
今シーズンはこれで、
地元の山でのスキーは終了かな。。。
これからは春スキー本番!
遠征の季節ですね。^^
当たり前だけど、
今日もまた、
下山後携帯の電波が拾えたら真っ先に妻へ送る『無事下山』のメール。
この時のなんとも言えない気持ちが、安堵感やら色々が、
本当に、何とも言えない。
山の神と、仲間と、家族と、色々に、
今日もまた、
感謝。感謝。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
昼練と割り切って、いろんな妖怪も覚悟していたけど、
いたのは妖怪ではなくおパウの天使さんでビックリでしたね。
あっ 鬼はいましたね
鬼曰く、休憩要らないっていうし、しっかりついてくるから、もっと曳けって言ってるのかなと、、
と申しておりました
あのシュプールの絵は本当に綺麗だったですね。
2年前に比べると、登りも滑りもまるで別人のようにレベルアップしるのを見ると羨ましくもあります。
私はある人から「野生化してる」と言われたことが
ある意味退化
お互いBrush up on skill & safetyで行きましょうね。
投稿: go to | 2014年4月 8日 (火) 08:16
gotoさん、こんにちは♪
違いの分らない男二人は、どんな山へ行っても結局
『やっぱ来て良かったぁーっ!\(^o^)/』ってなっちゃうんですが(笑)
妖怪板つかみも水はき君もうっかりオパウも気配すら無くて
今回のは本当に当りの山でしたね
で、
はい(--;)鬼がね・・・ふぅ。。。
勝原先生から始まり、どの先生も顔は仏のくせして
やらせる事は鬼!ばかり(笑)
でもそのお陰で、
アノ私が、どうにか、どんな山でも御一緒出来る様になれたのかな?と。
本当に感謝です。
楽しくて仕方が無くて調子に乗りそうな時が一番危険ですね(笑)
私の場合、先ずは自分のskillに見合ったsafetyをもっと意識しなきゃ
野生化(爆)
いや、誰かが『本能の赴くままでイイんだ!』って言ってたとかいなかったとか(笑)(^^)
投稿: Fumi | 2014年4月 8日 (火) 12:46