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2014年5月 6日 (火)

GW3発目 ツンデレ雪姫にメロメロ~

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連休中は、

新聞を開いてもテレビをつけても

連日連続で山岳遭難・事故のニュースが目に飛び込んできた。

GW最終日は友人と山の約束だったが、

数日前から気持ちがナーバスになってしまい

前夜の準備は念入りに念入りに・・・今夜の内にチェックして車に積み込んで

更に、使わなさそうな装備も念の為一応持っていくか・・・と、、、

ようよう準備を終えて布団に入っても何だか中々寝付けず

結局3時間に満たない睡眠時間になってしまった。

 

前夜の飲酒を控えた事もあって、目覚めの体調は意外に良好。

山猿gotoさん と待ち合わせ、薄暗い早朝の山道を白山方面へ。

(gotoさん、今日も運転やら写真やら感謝感謝。^^)

白峰のゲートは連休前に開放されているので

現在の規制区間は市ノ瀬から先。

ビジターセンターの駐車場で自転車を組み、装備を整えます。

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さあ、わくわく♪の入山。  6:00

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えっちらおっちら激坂をやっつけて、40分ちょいで別当出合。

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吊橋渡るこの感じ♪ 何だかホント、嬉しくなってくる。

白山♪白山♪

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中飯場の随分下から雪が繋がっていた。

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が、

前日は荒天~今朝は冷え込みで、雪面の硬さが異常。

緩斜面でも、少し傾斜が増すだけで直ぐに滑り落ちそうになる。

達人のgotoさんもこんな条件は10数年で初めてとのことだが、

かなり低い標高からクトー(スキーアイゼン)を装着した。

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二日前までは好天が続いていたので沢山のトレースが残っているのだが

その形状がそのままカチンコチンに凍っているものだから

凸凹の上を上手に踏んで進まないとクトーが雪面に届かず効いてくれない。

 

良く頭に入った馴染みの地形、

ここはまだまだ随分優しい箇所だと分っている。

南斜面のこんな場所でコレでは、標高を上げていったらどうなるんだろう・・・

昨晩からのナーバスな気持ちがどんどん増殖して

心全体を覆う勢いになってきた。

とにかく、

安全第一。 慎重な丁寧な行動を心掛ける。

 

空模様は予報よりもかなり回復が遅れており前線の名残の雲。

去ってゆく低気圧に引きずられる様に

中層以下の雲は物凄い速度で姿を変化させながら走ってゆき

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高い雲も次々とダイナミックに眺めを変える。

そんな空の雲が、

心の曇りを晴らしてくれた。

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うわ~~~♪スゲーっ!!!

彩雲だ! 綺~麗~~~~~

 

この他にも環天頂アーク(逆さ虹)まで見られたりしたが、

残念ながら上手く写真に残す事ができなかった。

 

甚之助避難小屋までやってきた。 8:40

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トタン屋根の上は陽射を蓄熱し暖かい。

 

気温が中々上がらず、

この調子じゃそうそう簡単に雪が緩んでくれそうにないですね・・・

慌てても仕方が無い。

少しノンビリと休憩しました。

 

冬用ではなく下の通常の扉が掘り出されていたので、中へ入り

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トイレをお借りする。

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雪に埋もれた小屋の中は真っ暗闇。 誰~も居ませんでした。

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再出発し、

エコーラインの尾根を目指す・・・ところで

斜面上方から 「Fumiさぁ~ん!」 と呼ぶ声。

なんとまぁ、こんな処でバッタリと、ヤスジロウさん に出遭いました♪

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聞けば釈迦からの縦走で、

荒れた昨日は丸1日以上も大汝の頂上でテントの中だったそうです。

スキルが半端無いヤスジロウさんだからどうって事無いですが、

私なら遭難に等しい状況ですね。

お喋りを楽しんだら、では!また(^^)/

 

甚之助の尾根を上方まで登り上げ、

谷への滑落の恐怖心と闘いながらトラバース。

エコーラインの尾根へ移って、更なる急登坂をやっつけます。

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こんなにしびれる登山は初めてでした。

写真では全くそうは見えないでしょうが、

雪の柔らかさは全く無く、完全に凍っている。

滑落を始めればそう簡単に止まらないのは容易に想像できる。

おまけに風も強まってきて、あおられてバランスを崩さない様に・・・

とにかく、一時も気持ちを切らすことが出来ない。

急いでこの斜面から抜け出したいが、

一歩一歩、

ガッシン、ガッシンと足元を確実に決めなければ、次の一歩が出せない。

キックターンの度に、生きた心地がしなかった。

三点支持的な動作を心掛け、焦る気持ちを抑えながら・・・

安易にジグを進めずに、

進む先の斜面を見上げては少しでも雪面の状態が良さそうな場所を選んで

時には横歩きの階段登行も多用した。

 

ようよう傾斜が緩んで、

尾根に登り上げ、張り詰めた緊張の糸を緩める。

御岳や乗鞍を眺めながら、

「身体ももちろんやけど、気持ちが凄く疲れたねー!」

って会話。

お互いやっと、余裕のある本当の笑顔が出た。^^

 

さて、本峰がドーン!と見えて

気持ちが再び楽しい方へと大きく振れてくる。

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広~大な弥陀ヶ原のど真ん中を、お喋りしながら進む♪

 

もう1回急登、夏道の五葉坂の斜面をやっつければ

室堂到着です。  10:50

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センター前では、

小屋のスタッフ?が、鯉のぼりを立てていました。

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昨日は荒れていたから下げておいて、今日再び出してくれたのかな。

 

中へ入るとストーブが焚かれていました。

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補給食をとりながら、冷えた身体を温めます。ありがたい。

 

11:10 再出発

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今年もまた来させて頂けてありがとうございます。

遊ばせて戴きます。

 

とりあえず頂上行っときます?的に室堂を後にして上を目指したが、

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もう5月だと言うのにハイマツにはびっしりとエビの尻尾。

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徐々に傾斜が増すにつれて、再び滑落の危険を感じる様になる。

まあ、それ程の傾斜ではないとは言え、

さっきまでより更に雪面状況はハードになって、雪ってより完全に氷の斜面。

気を抜いてちゃんとした足の置き方をしていないと、クトーの歯すら滑った。

転んで滑り始めればかなりの距離を落ちてゆく事になるだろう。

下手したら脱臼や骨折も有り得るし、

段差や岩に当たってしまえば命すら・・・

なんて場所に居るのに、更に悪いことにガスが出始めて

どんどん視界が無くなった。

gotoさんと離れ過ぎない様にし、お互い状況把握の会話を続ける。

数十メートル先までなら薄っすらと見えるので

ほんのりと感じられる周囲の地形から頂上方向をロストしない様にして進む。

 

岩が出始めて、そろそろ雪の斜面は終わりだよね?って辺りになって、

二人共、

無理して頂上にこだわるのは止めようとの意思統一が出来た。

この状況では至極当然の判断。

少しでも平らな場所を探して慎重に移動をする。

僅かでも傾斜があればとにかく滑るので

座ることも出来ないし、荷物も降ろせない。板を脱げる場所が中々無い。

下手にその辺に物を置いたりしたら、滑って何処かへ行ってしまうだろう。

 

少しでも安全に滑走する為にも、とにかくガスが晴れてくれなきゃ・・・

天候回復の大きな流れは間違い無いし、時間もまだまだ充分早いから

身の置き場を確実にして、慎重に装備換えをしながら、

焦らず待ちましょう。

 

やがて時々ガスが切れるタイミングが現れ始めた。

突然開けた視界が神々しい美しさ。

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『晴れたっ!?』 と思っても、

風に乗ってすぐに次が流れてくるので、中々行動が起こせない。

 

それでもやがて、徐々に切れ間の方が長くなり始めた。

「行きましょうか!(^^)」

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気付けば隣の大汝ヶ峰も見え始めている。

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先ずは、下降に時間が掛かりそうな私が

慎重にピッチを刻みながら下げて行った。

今日初めての滑りがこんなアイスバーン。探り探りのドッキドキ。

・・・うん。どうにかなりそう。^^;

安心感の出る緩斜面まで降ろして、gotoさんを待った。

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少し待っていると、どこかから?頭上の方から

金属音を伴った様な轟音が徐々に響いてきて

『ん?飛行機かな? でも中々近付いて来ないな~

 稜線の向こうでヘリがホバリングしてるのかな???』 なんて思っていたら

gotoさんがバーン!と飛んできました(笑)

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雪面が超高硬度だと、あんな迫力の音になるんだ。

 

別山バックの室堂へ滑り込んだら、

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休憩無しで移動開始。

 

次にやって来たのはこんな雄大な眺めの谷。

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短めのピッチで1本落としてみて試食。

「この雪質どう思います?」

「う~ん、悪くないと思いますよ(^^)」

「ですよね。(^^)」

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この時期なのに!縦溝無しのまっさらバーン♪

行っちゃいますか♪

 

雪質は序盤こそやや厚めのクラストがあったものの、

直ぐにフィルムクラストが現れて、

標高の低下と共に雪が緩み、陽射が回復したこともあって

極上ザラメへ急変♪

 

ほんの小一時間前までの地獄の様な山から一変!

ここは天国!!!

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gotoさん、いつもの様に自分の前にレールを敷いて

凄く気持ち良さそうに落ちてゆく。(^^)

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笑顔から歓声になり、徐々に絶叫(笑)へ。音量もMAX(爆)大絶叫ぉお!

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あきまへん!

気持ち良過ぎます!!!

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二人共、壊れた様に止まりませんでした。

否、こんな気持ち良い事を、止める事が出来ませんでした。

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登り返しの大変さは分っているのに、

気付いたら、標高差400mを一気に落としてしまっていた。(^^;)

 

ギャハハ!ワハハ!の大声が谷全体に響き渡って、

滑り終えてもこのテンション、楽しい会話が終わらない。

 

が、

シールを貼りながら登行準備をしていた時、

視界に入っていた脇の斜面に露出していた大岩の下には、

大きな足跡が無数に・・・ (^^;)

あの岩の下の空間は間違い無く・・・ あそこが棲家。

 

我々が滑った谷を大きく横断して斜面をトラバースして、

棲家の大岩の上の森へと、真新しい足跡が続いていた。

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ついさっきのじゃん(^^;;;)

 

家の玄関先で楽しそうに大騒ぎする二人のおっさんを見て

おどかしちゃ悪いと思って遠慮して譲ってくれたんだろうね。

きっと、家に入りたいのに入れなくって、

上の森からじーっと眺めてたんだろうなぁ。

 

冬眠明けなのに子連れではなく単独の足跡だから

きっと男の子だ。結構大きいし。

二人の会話の流れで、なんでだか(笑)そいつの名前は 『 熊五郎 』

ココは熊五郎谷と呼ぶことになりました。(^^)

 

そんな出来事も楽しみながら、

頑張って、

滑っちゃった分を登り返します。

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今日も始終、リードを任せっきりで、この背中に甘えてしまいました。

 

gotoさんの大好きな山の眺めが良い処まで移動して、

ハイマツの陰の風が通らない場所でランチにしました。

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かんぱ~い♪

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超贅沢な時間(^^)(^^)

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午前中はホントどうなるかと思ったよね。

超恐怖アトラクションばっかりで、全く気が休まらなくって。

白山の神は女神じゃなくて雪女か魔女かと思ったよ。

でもところがどっこい、ツンデレの超魅力的なお方だった。

冷静に振り返ってみて、

あのハードコンディションでの緊張感と、技量が試される場面の数々は

私にとって本当に素晴らしい大切な経験だった。

そしてその、命の危険を感じる程の厳しさを頑張った後に、

あんな気持ち良い超最高極上のスキーの御褒美を与えて頂けて

もうやっぱ、

白山の神様に感謝感謝。

余りの魅力に、メロメロ~(*^^*)になってしまいました。

 

この方も、

同じだったみたい。^^

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太陽には相変わらずハロが掛かっていて、

更に幸せ度を演出してくれているみたい。

 

あ~、

やっぱ白山サイコー!

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南竜経由で帰路へ。

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こっちは縦溝たっぷりの洗濯岩斜面でした(TT)

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見事に洗濯機で回された(笑)

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ぶほっ!

 

そんな縦溝横溝も、gotoさんは全く問題無し。

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何であんなふうに普通の斜面と同じ様に飛んで行けるのか?

技量未熟不十分な私には謎また謎。

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山はホント、常に次の課題を与えてくれる。

やめられないね。^^

 

疲れた脚で踏ん張って、最後は林間の尾根。

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最後の最後まで、

事故・怪我の無い様に。

気持ちを切らさないように・・・

今日はとにかく、そう意識し続けた。

 

無事、吊橋渡って戻って。

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鳥居をくぐったら振り返って、脱帽、一礼。

ありがとうございました。  16:40

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帰りの自転車も飛ばし過ぎず、

安全運転で。 無事フィニッシュ♪

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市ノ瀬では未だ、

桜が満開でした。

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この桜があるのは、『白山遭難の碑』のすぐ近くです。

 

11時間にも渡る遊び。今日も充実の山行。

充実の疲労で二人共笑顔の家路となることが出来ました。

いつも、下山後携帯が繋がったら真っ先に妻へ送る『無事下山』のメール。

今回の『無事下山』の4文字は、

連絡ではなく、もっと違う重みがこもっていました。

 

感謝。感謝といつも書きますが、

只単に『無事で良かった』と、山の神に運を天に任せる様な結果論の感謝や、

家族や仲間の優しさに甘えて遊んでいる事を『感謝』で片付けるのは、

それはちょっと甘いよね。

と、

少し自分を戒める気持ちが強く湧きました。

 

今回の様に、常に恐怖と緊張感を忘れない気持ちと心を忘れずに、

家族と友人が常に自分をおぎなってくれているからこそ

それに甘えて出来ている遊びである事を忘れずに、

その自然に対する畏敬、

家族・友人に対する敬意と恩返し。

それを胸に想いながら、

今回もまた、

感謝。 です。

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コメント

今回は本当にバリエーション豊かなアトラクションでした。間違いなく私の白山山スキーの中でもダントツのいい経験と思い出になりました。

そして市ノ瀬に、『白山遭難の碑』があるの知りませんでした。今度拝見させてもらいます。

さすが物知り博士です(^^♪

あっ そういえば私 まだまだ素人ですから

私の大尊敬するルートル師匠から見れば我らひよっこ同然です。

これからもSafety firstでいろいろ経験して、お互いレベルUPしたいです

投稿: goto | 2014年5月 9日 (金) 20:06

いやぁ、久しぶりの出会いにビックリしました♪
そん時のFumiさんの表情からは山が大好き、って感じが滲みでてましたよhappy01
僕の方は殆んどバイクばっかしで、お山の方はさっぱり冴えない感じです(TT

また、一緒に遊べる機会があるといいかなぁhappy01

投稿: ヤスジロウ | 2014年5月 9日 (金) 21:38

gotoさん、こんばんは。happy01

いつもgotoさんも仰っている通り、雪の質が行くたんびに『一つとして同じものが無い』ことは私も感じられる様になりましたが、
それは雪に限った事ではないんですよね。やっぱ。
良い事も、悪い事も、楽しい事も、怖い事も。
ほんと、山のアトラクションは一期一会。
ただ、向上心を持って臨めば
悪い事を減らして良い事楽しい事を増やすことは出来る。
そう思って、
まだまだ私は勉強と経験が必要。^^;
そうですね。^^先輩からも色々吸収!感謝!
こちらこそこれからも宜しくお願いします。

遭難の碑は、駐車場から橋のゲートへ行く途中の林の中にひっそりと在って、道からも見えるのに、多くの登山者が行き交うハイシーズンでもあまり顧みる人はいないです。私も普段は素通りする事が多い。^^;
でも今回はさすがに・・・。

にしても、熊五郎は凄かった!(^^)♪
熊ロス(笑)

投稿: Fumi | 2014年5月 9日 (金) 22:44

ヤスジロウさん、こんばんは。happy01
いやぁホント、びっくりした(笑)
ボクの方は自転車が冴えない感じですが・・・(^^;;;)
山は結構楽しめています♪
私の実力ではヤスジロウさんのような玄人の山は出来ませんが、
身の丈を意識しながら、今自分が楽しい事を満喫しています(^^)

また、なんかの遊びでご一緒できると良いのですが
その前に私のトレーニングが必要かも?(^^;)
ゆるいヤツでお願いします。。。

投稿: Fumi | 2014年5月 9日 (金) 22:55

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