「何時しゅーごーぉ~?!おきんでいいんかぁーーー!!!」
妻に叩き起こされた。
時計は・・・自宅を出なきゃならない時刻の10分前。
わくわく遠足の日に、私が目覚めないなんて初めての事だ。
『アラーム止めた記憶が・・・』 どころではなく、
鳴っているのすら全く気付かず爆睡中だったようだ。
仕事がピークを迎えている。
なんだかんだで、色々とMAXだ。
昨晩も遅かった。
限界な精神状態と、限界な運動不足を、まとめてやっつけるには
やっぱ山でしょ?
這ってでも行かなきゃ。。。
お嫁ちゃんが作ってくれたオニギリ二つを頬張りながら集合場所へ。
どうにか・・・ギリギリ、セーフ。(--;)
3月に入って初出動。
実に3週間振りの山だ。
市街地には既に雪が無い、白い世界に踏み出すだけで
そりゃもう、最高に、
最高な幸福感。
そんな気持ちとは裏腹に・・・
身体は全く逆のコンディションで・・・超低調。
想定以上に高い気温と無風が、辛くて辛くて仕方が無い。
序盤から汗だくだ。 脱水気味な体調。
(えっ?二日酔い? ^^;)
今日は、Okd、Tac、Mat、Got、Fumiの5名パーティー。
例の如く、超アスリートのまっちゃんが先頭を引っ張ってくれる。
同様に日々のトレーニングを欠かさない努力家のGot氏は、
隊列の前後、全体を行き来しながら全体に気を遣ってくれる。
これもいつもの事だ。^^
昨晩まで、この時期にしちゃぁ珍しい程のまとまった降雪があった。
真っ白の森が美しい♪
幸せ♪ 御褒美。
が、
新雪が多いってコトは、体力的には負荷が増すのか?
アッチの向こうまで行くの?(^^;)
と、遠いな~
先頭はちゃんと後続に合わせてくれるので、
騙し騙し、ゆっくりと進みました。
(引き返して偵察に来てくれたり・・・ゴメンね ^^;アリガト)
序盤から
左足の甲のバックルが外れているのに気付かず・・・
ブーツの中で足が微妙に暴れていたのだろう。
見事に靴擦れを作ってしまった。
密かな大失態。
痛くて仕方が無くって、ついついかばった歩き方になってしまうから、
尚の事疲労度を増してしまった。
反省。
危険箇所、怪しい斜面に入る前には
ちゃんとOkdさんが念入りに弱層をチェックしてくださる。
いつも当たり前の様に、控え目に静かに、無言でリーダーの行動。
ざっくりとではなく、念入りに
毎回手順を省かず、慎重に確かめているのが良く分る。
いつもじっと見させて頂く内に、
私も、その日その日の雪質を感じられる様になってきた。
言葉無き授業が在り難く、身になる。
その情報を皆で受け取って共有して、
ルート取りなどの意見を交わし、統一する。
壁と呼ばれる斜面を前に
先行者、他パーティーが続々と引き返してゆくなか、
まっちゃんが度胸満点で、果敢に、ひょうひょうと急斜面にルートを切り開き、
優しいGotが全体に気を配って、危険箇所で的確な声を掛けながら
後方までしっかりと見守ってくれる。
いつも、要所ではさりげなく最後尾へ回って、
オールOKを確認してくれるんだ。
充分な体力とスキルあってこそ出来る役割だね。^^ アリガト
Tac王子は癒しと笑いネタ担当(笑) ^^ いいんじゃない。
一体感があって、最高に機能している最高のパーティー。
え?ボク?
あ、ああ・・・ 足手まといかな?^^;
新雪の下にはガチガチの氷化斜面があって、ズリ落ちる状況になった。
板を履いての登行は危険との判断で、早目に担ぎにチェンジ。
傾斜と標高が増すにつれてどんどんと難しい場面が増えてくるが
全幅の信頼で、歩を進める。
ここまでで既にかな~り脚にきているので・・・
強く念入りなキックステップを要する氷化急斜面で、ふくらはぎが攣った(汗)
危ない場面でストレッチも出来ず、悶絶、ちょいと立ち往生。
アカンやろ。オレ。(T-T;
どうにか稜線に這い上がった。
振り返れば絶景だね♪
まっちゃんが「おいで♪おいで♪」 してる。
雪屁の上だから気をつけてね(^^)
さて・・・
標高の上昇と共に、
美しさと同じ位の、厳しさ。
ツルツルガチガチで、ちょっぴり怖い。
予報は完全安定で安心でしたが、
その分、下界で加温加湿された上昇気流が
高い位置に断続的に雲を創る。
稜線から進む上部はガスの中になり、視界がどんどん悪くなる上に風も通って
緊張を強いられる様になってきました。
気張って蹴り込んでも、つま先のめり込みは極僅かで、
二発三発と蹴り込んで、やっと一歩。
慎重に、焦らず、時間を掛けて、
時折、耐風姿勢的に四つん這いになりながら進む。
両脇が落ち込んでいる稜線上でのホワイトアウトは、辛いね。
まっちゃん、お待たせ。^^;
ようやく予定地点に到着。
断続的に濃いガスがやって来て、
視界が晴れる時間は極僅か。
いくら天気予報が良好でも、
山の上は、やっぱ油断ならない事を改めて実感した。
視界の無い稜線上で、停滞を強いられる。
滑落事故が起きる典型的なパターンはこういった場面。
登りは一歩一歩どうにかなるような傾斜でも、
実は下降の方が遥かに難しく危険。
不安や恐怖心が先立って、
焦って急いで来た道を戻ろうとしてしまう登山者が多いのは
その気持ちは、良く分るが、
それは、思う様にはいかない。下りこそ、滑落し易い。
こんな場所で足元が滑り出したら止まらないから、
慌てず、慎重に。
過去の事故事例を学んでも、
シール歩行に不安になる場面まで詰まってしまって
恐怖心に負けて板を脱いでしまって、滑落。
恐怖心と焦りから視界の無い中を戻ろうと行動してしまって、滑落。
そうしたパターンで命を落としてしまわれる方が、多い。
焦ってしまうというのは、単純に実力不足か、
全体の行動時間をちゃんと把握していないか、計画に無理をしていると言う事。
エキスパートなメンバー達は、
時間を確認しながら、慌てず相談。意思疎通。
そう、
慌てず。
雪屁の発達した稜線。落ち込む斜面。
雪屁の張り出しは、上からは絶対に分らない。
かといって、容易に覗き込めば、雪屁が崩落する事故を起こしてしまう。
細引きを出して、リーダーがザイルワーク。
ピッケルでしっかりとビレイを取って、
まっちゃんに人柱をお願いする。
ガスの切れ間を縫うように、一つ一つ積み重ねる様に行動。
そうして、意思疎通をとってエントリー地点を確定したら、
風下側へ少し下ろして、
待機。
更に、待ち。。。
来た!切れた!
わお♪(^^)
デッカイ斜面♪
実力者が先ず切ってくれて、雪の状態を確かめてくれる。
うずうずと我慢が限界だった皆(笑)
切れ間を逃さず Go! Go!
超山岳的なこの感じ、Got! 似合い過ぎ♪
相変わらずキレキレのまっちゃん♪
いつも素敵なリラックスで、
ド派手なまき上げのOkdさん。
王子♪
今日も折角テレてくれたのに、
大事なその姿を見逃したら(笑)叱られた(^^;)ゴメンってば。
ボクも行くよ~♪
アヴェっ!!!
見事に引っ掛かってすっ転んだ!
1回転では止まらない(汗)
板外れて飛んだ!
屍・・・
リーシュコードが切れてしまい、
板探しゲーム。^^;
後から、
「今日のFumiは攻めてた」
と、まっちゃんが評してくれたのが
救いになった。
ルートを探りながら、声掛け合いながら下ろして
安心できるトコまで下げたら、
ランチ♪
わぁ~~~い♪♪♪
今日もまた、
素敵な仲間に囲まれて、混ぜて貰えている事の幸せを
噛み締めました。
い~~~っぱい笑って、
最高だった(^^)
こんなトコ(↓)に居るんだよ(↓拡大します)超幸せ♪
ランチ後も、幸福は続きます♪
徐々に谷が狭まり
デブリで埋まってしまったり
そんなこんなで、
笑い声の絶えない行程。(^^)
素敵な時間でした。
ボクは脚が限界だけど(笑)
それでもハッピ~(^^)
あ~~~。。。
終わっちゃうんだ。。。
充実感と共に、
陽が傾き始める時間帯の、いつもの寂しさ。
この、切ない感じが胸に来る。
最後の乗っ越しを、Gotがルートを刻んでくれて、
王子も何だかんだ言いながら先に登って、
まっちゃんに見守って貰いながら、ヘロヘロの脚で後に続いた。
Okdさんは(^^)谷に名残を惜しむようにカップ麺を食べていた(笑)
今回、
何気に一番気に入った写真が
Gotが押えてくれたコレ。^^
思わずまったりしたくなる気持ち、
よくわかります。^^
皆さん、
今日も本当に、
ありがとうございました。
毎度当たり前だけど、
山の神と、
家族と、
仲間に、
大感謝。
おしまい。
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