文化の日
今日も養生。
妻が、今日までが会期だったコレ(↓)を見に行きたいとのこと。
私も興味があったので、長女、末っ子と、4人でお出掛け。長男は1日部活です。
アール・ヌーヴォー期を代表する作家として、エミール・ガレの名が有名ですね。
ガラス製品を中心に、草花や昆虫などの自然をモチーフとしたものが多く
大変私好みであったので、
独身時代を中心に、妻(当時の彼女)と信州方面へ旅行した際には
諏訪や清里の北澤美術館へ寄るのが楽しみであったものです。
妻は、わざわざ千葉の幕張に在った北澤美術館も訪れていた程でした。
ですが、長かった国内景気の低迷の影響もあってか
いつの間にか、清里・幕張共に閉鎖されてしまっており、
現在は諏訪に在る1館に統合されています。
その、北澤美術館の所蔵品による企画展でした。
当時、私の目はエミール・ガレばかりに向いていたので
同時に展示されていたルネ・ラリックはどうしても脇役的で、
作品の大きさからくる単純な違いが生む迫力の差のせいもあって
どうしてもガレが勝ってしまっていたのですが、
今回、
香水瓶を中心とする小さな作品群を改めて観賞してみて
その技術の素晴らしさと繊細さに驚き、大変惹きつけられました。
手に載る程の大きさの香水瓶
その中にレリーフとして浮かび上がる裸婦の線の美しさは、
例えばペンで描いても表現できないのでは? と、思うほどです。
全体からすれば極一部で大きさにして5mmにも満たない様な顔の部分でも
手抜き無くしっかりと創り込んであって
老眼の私ではその詳細が見て取れない様な完成度でした。
美術館の紹介文には
『女性美の崇拝者であったラリックにとって、香水瓶は一番愛着のあるジャンルでした。小さな世界にラリックのすべてが詰まったガラス芸術の粋・・・』
とあります。
なるほど、女性美の崇拝者ですか。。。(^^)気が合いそうです。
文化の日の今日は常設展が無料開放されていたので
そちらもじっくりと。( ↓ 美術館HPより拝借 )
郷土に所縁の彫刻家、高田博厚氏の展示です。
収蔵される彫刻作品は175点にものぼります。
御遺族のご好意もあるのでしょう。
文字の展示もじっくりと読ませていただきましたが、
あの高村光太郎との交流が深く、弟子をとらなかった光太郎と
師弟関係の様であり、親友の様でもあった事が
高田氏の人生に大きな影響を与えていることが分ります。
羨ましいほどの 『 出会い 』 です。
そして、高田氏もまた、その後の人生において
当時の日本の数々の文化人との交流を通じて
互いに影響し合った事が、陰ながら、様々な人物に影響を与え
支え、支えられていた事が感じられました。
詩人の中原中也も高田博厚を慕った一人。
第一次世界大戦~第二次大戦~と
激動の時代を生きた人々の話。残された作品です。
福井の九十九橋が、
柴田勝家による作品の流れであった半石半木であったものが、
大正天皇が皇太子であった時の行脚に合わせて
近代風のトラス橋を真似たものに架け替えられてしまった事をくだらないと嘆く
高田氏の感性にたいへん共感が持てて、
この人が好きになりました。^^
帰宅後は、
酒飲んで過ごしています。
酔っ払いの文章ですんません。
肋骨の痛みが一向に良くなりません。
どうしたもんか。。。
そんな休日です。
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