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2016年3月13日 (日)

そんな時だから気付く事。 山で。

 

ぎったんばったんとシーソーを漕ぐように、

行こうか、やめようか、行こうか、やめようか、行こうか、やまようか・・・やま、山、、

歯痛で風邪ひきで体調不良なオッサンの気持ちは一晩中揺れ続けて

悩みに悩んだのだが・・・

結局、雪山へ行きたい気持ちが勝ってしまい

出動へ。(^^;) 『山はいつでもそこにある』って教わらんかったか?

 

 

Tcy,Hmd,Got,Fumi,4人パーティーで、早朝の高速に乗る。

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もう、地元の山は賞味期限切れ。

例年よりも随分と早く遠征の必要な季節になってしまった。

早起きは辛いが、

山並のシルエットを浮かび上がらせる日昇は何度眺めても心躍る。

 

 

んなわけで、

入山。

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序盤はノンビリ。まったり行きましょうね。

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陽射し、春山の雰囲気、

やっぱ来て良かったな。

もう既に、風邪も歯の痛みも忘れてる。(^^)

 

予定のルートが雪崩で埋まっていて、コース変更。。。

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自然への畏敬に、身が引き締まります。

デブリランドの眺めも、春だなぁ。

 

斜面へ取りついて、尾根へと巻いてゆく。

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気温が低く、硬い雪。急斜面。

藪っぽい樹林帯の登りはルート取りが窮屈で辛い。

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ブナの大きな森になって林間が広がっても、

氷化した雪面に、結合の弱い新雪が載った急斜面で難儀しまくる。

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同じ谷の中の同じ斜面に居ても、

ほんの5~10m横へ移動しただけで雪質がどんどんと変化する。

 

支尾根と支尾根の間に差し込む陽射しの帯、

風の通り道、

一日の中でも様々に変化する要素が

日々、昼夜の温度変化を繰り返し積み重なる中で、

雪の状態は変えられ、自然の斜面が創られてゆく。

「雨が降ったの何日くらい前だっけ?」

「昨日の雪か?意外に新雪あるね。」

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目の前の地形の中から、

想像力と感覚をフルに使って、

障害物の間を最も効率良く、より安全に縫って進むコースを

見出さなくてはならない。

滑落への恐怖から、ついついジグを切るのが億劫で

長く真っ直ぐに進める開けた場所へと進みたくなってしまうが、

日照時間が少ない側の斜面へ寄り過ぎたりすると

途端に雪面のカチカチガチガチ度が増し、

危険な状況になってしまう。

 

新雪が多く乗っている場所へ行けば柔らかくて歩き易いかと思えば、

氷化した下の層との結合が無くて

ズルリと面で剥がれて流れ始める。

 

『より登り易い雪質』 を必死に探しながら、見極めて、繋げて、

細かなジグを繰り返さなければならず

緊張と疲労が増した。

 

スキーアイゼンが無かったら、

間違いなく撤退だったなぁ。。。

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美しいブナの森は大好きな景色だが、

今日はのんびりと眺めてなどいられない。

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何所に居ても気を緩められず、

何度もヒヤリとする。

技量が試される場面を繰り返し

早くこの斜面から抜け出したくて仕方がなかった。

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それでも、焦らず

ひたすら一歩一歩を丁寧に置く事を繰り返すしかない。

 

つ、、、疲れたぁ~

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尾根に登り上げるまでのこの行程が

本日のクライマックスでした。

 

序盤で早々に引き返して行かれた方が一名いた。

単独ではより不安が増し、気持ちが萎えるのは無理からぬ事と思う。

仲間との同行が心強く、ありがたい。

 

さぁ、

やっと稜線に出たよーっ!

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ほっと一息。

ようよう人心地つく。

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尾根で悪戦苦闘中に

すれ違いで下って(滑って)行かれた方がいたが

典型的なガリガリバーンの音を響かせていて・・・

残念ながら楽しそうな後ろ姿ではなかった。

 

「今日は、滑りは期待できないね。」

 

テンションが上がってこない皆だったが、

大きな景色の爽快な稜線歩きは、やはり雪山の醍醐味。

疲れた気持ちが徐々に回復し

マイナスからプラスへと振れてゆくのに、大した時間は要しませんでした。(^^)

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身体の疲労は中々回復しないケドね(^^;)

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もう一息!

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程好い場所へ到着したら、

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先ずは、

いつもの、

ね。(^^)

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カンパーイ♪

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仲間とのこんな時間が大好き。

 

贅沢テラスのランチが最高なのは

何も景色の素晴らしさだけではなくて、

 

あの、『登り』 の時間を共にしたからこそ。

 

一緒に汗して、

色々と助けてもらったり、

心配し合ったり、励まし合ったり。

だから、こうして一緒に笑い合う時間が

こんなにも幸福なんだろうなと思う。

 

空は高曇り。

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完全無風。

 

今日は終日安定の気圧配置で、安心して山に居られる。

但し気温は低く、2,000m前後より上は1日中氷点下の予報。

雪が緩んでくれない。

 

 

さて、ドコ滑る?

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ランチ開始頃には良い陽射しがあって、尾根の上では緩み始めたかに思え

「そんなに悪くない?」 と期待させた雪質も、

結局は思い違いだったようで・・・ やっぱり硬かった。

ただ、上に新雪の層が載っているのが少しは救いだ。

 

先ずは Got !

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いつも、ドキドキの1本目を先陣切って行ってくれる彼。

かっ飛んで行っちゃうので、

いつも彼の滑走シーンの写真はまともに無くて、実に申し訳ない。^^; ゴメンヨ

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気持ち良さそ~ (^^)随分下の方まで一気に行ったな

 

Hmd さんも♪

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お~~~

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いぇいっ!

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ボクは必死に(^^;) 急斜面は相変わらず腰引けてる

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斜面上部はそこそこ荒れておらず、サラっとした斜面はやはり気持ち良い。

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ぶほっ!

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いぇ~い

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王子もGo~

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そりゃぁさ、

こんな でぇ~~~っかい景色の中滑ってたら、

そりゃぁ、

気持ちエェわな。(^^)

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やっぱ雪山はいいね。

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王子、ガッツポーズ小っちゃ!(笑)

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贅沢な時間だ。。。

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何?ココ電波つながるの!?

 

Got 2本目へGo~   Hmさん、状況報告中。^^

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みんなホント、

やっぱ凄いなぁ。。。

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いぇいっ!

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ボクは登りでほぼ脚を使い切ってしまっていて

全然踏ん張りが利かず、1本を長く通せない。

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身体が直ぐに山側へ逃げてしまって、

ズッて止まる止まる(^^;;;

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情けねぇなぁ。。。

 

折角、最高のロケーションなのに

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今日の私の滑りは、何時にも増して酷かった・・・

 

改めて、思う。

私と先輩友人達とのスキルは余りにも違い過ぎる。

こんなに凄いメンバーの中に、私なんかが何で居させてもらえるんだろう?

何で普通に優しく楽しく接して貰えるんだろう?

と、

疑問が湧く程だ。

 

あまりにも、いつも当たり前で、、、

 

それ程までに、

私を取り巻く山の仲間は、常に自然体で、

個性がはっきりしていて

自分の楽しさをとことん追及する人種の極みの様な人の集まりなのに

決して自分勝手な訳ではなくて、

手助けや助言が必要な場面では

実力の在る者が率先して

当たり前に自分を後回しにして人を助けるし、

悪口やマイナスの事を口にするのを聞いたことが無い。

私はいつも、

励まされる係だ。^^

 

身体的スキルばかりでなく、人間的にも

皆に学ぶべき事が余りに多い。

 

だから、

ろくに恩返しも出来ない私は、

気持ち良く落ちてゆく仲間が実に気持ち良さそうなのを眺めているだけで、

心の底から『スゲェーッ!』って感動して、

何だか、嬉しくなるんです。

自分も、彼等の姿に近付きたい。

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私なんかが

こんな大自然の中で遊んでいられるのは、

やっぱ、

仲間が居るからこそ。^^

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今回は、結構辛い場面が多い山だったので、

尚の事、

そんな思いが強くなった。

 

デブリで埋まった谷をトラバースで避け

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難しい箇所を横滑りで降ろし、

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ゴール地点へと向かう。

 

あ~~~、

この先も埋まってるなぁ(笑)

死んだ私の脚の回復を待って貰いながら、

見下ろす斜面で休憩。

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仲間に迷惑掛けてる?(^^;)

って、こんな時間も、

何だか幸せに思えるような雰囲気で過ごせる。

そんなメンバーだ。なんでだかなぁ。。。

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ありがたい。

 

さて、

疲労困憊の心身に鞭打って、

頑張って進まなきゃ。

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ようやく麓の森まで下りて来た時の、

安堵感。

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こんな疲労の中でも、

やっぱ、

終わりが近付くと寂しくなってくるのだから

不思議だね。

 

ゴールはもうすぐそこ。

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の~んびり流す。。。

 

 

あ~~~っ!

ほんと、

今日も楽しかったー!!!

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山は、自然は、何でこんなにいいのかな。

 

恋愛でも何でもそうだけど、

『好き』 は理屈じゃなくって、

好きなんだから仕方が無い。

そーゆーもんだ。

 

合理的な判断なんかじゃなくって、

気持ちや、感情や、楽しさには、理由なんて無いんだよ。
 

 

「いちばん楽しんだ人がチャンピオン」 ( by Got )

 

 

感謝。

感謝。

 

 

妻に言われた、

私がこんなふうに生きて楽しんでいられるのは、

「色んな人のお陰なんだよ。」

 

感謝。

 

私はほんと、

恵まれている人生だ。

 

 

 

あ、

で、

これ(↓)

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そんな事言われてもねぇ(笑)

あ、

そう、これ、

深い意味は無いものですよ。^^;

パーキングエリアの排雪の山に立ててあったものです。

あしからず。

 

おしまい。

 

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